女性起業家がライフイベントで事業が止まってしまう時の注意点
2025年12月16日
2025年12月16日

こんにちは、ミネルバ税理士法人です。このブログでは、「会社設立」や「起業」に関するノウハウやポイントを中心に分かりやすくご紹介しています。今回は女性起業家がライフイベントで事業が止まってしまう時の注意点について整理してみました。ぜひ、参考にしてください。
女性が起業する際には、妊娠・出産、育児、介護など、予期せぬタイミングで稼働が大きく落ちることがあります。
育児や介護については性別に関係なく担う時代になっていますが、妊娠・出産に伴う身体的負担についてはどうしても本人にかかるため、業務への影響が生じやすくなります。実際にあった事例として、妊娠初期から体調不良が続き、数ヶ月間ほぼ休業状態になった結果、売上が大幅に減少してしまった例がありました。
その場合、事業の停止は売上減少だけでなく、翌年の税金負担が重くなる、顧客が離れてしまうなど二次的なトラブルにつながる可能性があります。
女性起業家に起こりやすい事業停止の背景
女性は、複数のライフイベントが重なる可能性も高いため、事業活動が不安定になりやすい傾向があります。特に妊娠・出産の時期は、体調や医療的な理由から十分に動けない期間が生じることもあります。
このように、ライフイベントによって「予期せぬ事業停止」が発生するリスクがあるため、事前の準備が大変重要です。
税務面で注意したいポイント
① 売上ゼロでも費用と税金負担は続く
事業が停止しても、オフィス家賃・通信費・システム利用料などの固定費は発生します。
なお、社会保険料や国民健康保険料については、「産前産後期間の保険料免除制度」を利用できる場合があります。制度の対象かどうか、事前に確認しておくと負担軽減につながります。
② 個人事業主は翌年の住民税が重くなる
個人の住民税は前年の収入に紐づくため、利益が大きいほど、翌年の税負担が重くなります。妊娠・出産で収入が落ち込んでも請求があるため、事前の資金準備が重要です。
お客様が離れないためにできること
ライフイベントで事業を休止する場合、特に重要なのは「顧客との関係性を維持すること」です。お客様が不安に感じるのは「突然連絡が取れなくなること」です。
以下では、顧客離脱を防ぐためにぜひ実践したいポイントをご紹介します。
① 事前に誠実なアナウンスをする
- ・妊娠・体調不良など、休業の可能性がある段階で、
- ・休業期間
- ・対応できる範囲
- ・再開の見込み
こうした情報を丁寧に共有することで、お客様は安心して待つことができます。
実際、休業そのものよりも「状況がわからないこと」に強い不安を感じる方が多いため、誠実な事前アナウンスは信頼維持に大きく役立ちます。
②自分がいなくても回る仕組みを整えておく
- ・業務内容の整理とマニュアル化
- ・一部業務の外部委託(外注)
- ・サポート人材の確保
- ・問い合わせ対応の自動化ツールの導入
ライフイベントなどで一時的に業務が行えない状況になっても、事業が止まらないようにするためには、日頃から「仕組みづくり」を進めておくことが重要です。
業務を属人化させず、必要に応じて外部の力を借りる体制を整えることで、顧客対応の遅延や機会損失を防ぐことにつながります。
今回の記事が皆様のお役に立てると幸いです。疑問点やさらに詳しく知りたいことがありましたら、ぜひお気軽にLINEの無料相談をご利用ください。ミネルバ税理士法人の専門家が、あなたのビジネスを全力でサポートいたします。





